昔話で有名な立石憲利さんの「本の出版200冊」を記念して、祝う会が開催された。以前からの付き合いもあり、私も呼びかけ人の一人に名前を連ねさせていただいた。
200冊という「数字」そのものが「民話の世界」では前人未到だろうと言われる。私は、「否、民話の世界だけでなく、小説を含めて出版の世界全体でも数少ないのではないか」と思い、柴田錬三郎、吉行淳之介、小川洋子、あさのあつこら郷土の作家の出版数を調べようとした。
しかし、「出版の基準」も異なり、比べることは出来なかったが、しかし、こうした作家と比べても見劣りしない出版数であることは間違いないと思う。
立石さんから、いつも諭されるのは「話し上手は聞き上手」ということである。その話の時、私はいつも「『一を聞いて十を知る』と言うが、立石さんは『十を聞いて、百喋る』ので、結局、一の話を百にする」と冷やかす。
しかし、今回の200冊目の「55年前は泣き女がいた」の話を聞きながら、「立石さんの「一」は単なる数字の「一」ではなく、「根本の一」だと気づき、あらためてその偉業に感心させられた次第である。


